Memorandum

シンポジウム

事業仕分けの話とか、当日、いろいろ付け足しを考えていたのですが、時間切れでした。戦うべきは反知性主義。だから、啓蒙も必要なので、短期的戦略としては「メディアの戦争」に参戦することも確かにありうる選択肢かもしれない。けれど、そこで引き合いに…

サバイバル(承前)

もっとも「敵」はいたるところにいる。『中央公論』の蓮實+浅田対談をつい読んでしまう。既視感あふれるものだが、文字通り、対談自体が現代を19世紀の反復と見なしているのだから、20年前と大差ないものになることは当然なのだ。現在のメディア状況に対す…

サバイバル

読売新聞の読書委員(書評執筆)としてほぼ最後の仕事に取り上げるのは、服部文祥『狩猟サバイバル』(みすず書房)。内容は次の日曜に掲載される書評に譲るとして、たまにはここにも雑感を。2年間にわたって書いてきた書評の最後に何を取り上げようかと思…

毎日出版文化賞贈呈式

昨日(11月25日)、グランドプリンスホテル赤坂で第63回毎日出版文化賞の贈呈式がありました。「毎日動画」の映像スピーチはメモを極力見ずに行なったため、記憶が飛んだ個所もありました。原稿全文(スピーチとは完全には一致しません)をここに載せてお…

「赤軍の娘は誰? そして息子は・・・・・・」(四方田犬彦)

『新潮』11月号の連載「四方田犬彦の月に吠える」を遅ればせながら読む。四方田さんの『歳月の鉛』については以前短く書いた。その著書を入り口に、「70年代に権力によって徹底した弾圧を体験し、流亡と入獄、沈黙を強いられてきた者たち」として、中国の…

「毎日出版文化賞の人々」

インタビューが記事になっています。◆人文・社会部門 田中純さん−−『政治の美学』(東京大学出版会)印象的にまとめていただきました。ただ、「ナチスを崇拝した建築家」の部分は、拙著にはない、やや強すぎる表現になっています。堀口は戦時中にヒトラーを…

「戦友」の死

加藤和彦氏が自殺した。彼のファンだったとか、楽曲をよく聴いた、といったことはない。小学校時代に「帰って来たヨッパライ」を知って以来、北山修氏と作ったいくつかの曲に親しんできただけだ。ただ、サディスティック・ミカ・バンドの頃、グラム・ロック…

暴威節

見つけてしまいました。 妙にはまっている。元の曲を知らないと面白くないかもしれませんが。だから、本家の映像も貼っておこう。他にツェッペリン(鉛舟節)やクラフトワーク(職工節)もあり。1980年代にはボウイ本人がこんなものを歌っていた。出だしのあ…

『分類思考の世界』

三中信宏さんの『分類思考の世界』を読書中。いつもながら豊富な情報量。「種」は存在する(しない)という形而上学的問題、というよりも、その問題を解消してしまう思考の転回は、さまざまな分野に通じるものだと思う。その三中さんの「日録」に ◆「残響録…

天鼠あるいは蚊喰い鳥

彼は誰時にひらひらと、奇妙な様子で飛ぶ姿を、いくつか眼にすることがあった。離れては近づき、近づいては離れて、不規則に、そして暗闇に紛れる。あれこれと鬱屈の種はつきないが、埒が開かないことには結着をつけ、目の前の仕事を一つずつ片づけるしかな…

Basel Street

偶景

ホワッチャドゥーイン?

門林岳史氏の著書『ホワッチャドゥーイン、マーシャル・マクルーハン?--感性論的メディア論』(NTT出版)が刊行されました。推薦文を書きました。

帰国

チューリッヒに一泊して帰国。バーゼル市文書館ではデジカメによる資料の写真撮影が認められており、手紙や日記などをひたすら撮る。GRDIIIの優れた接写機能が役に立った。撮影枚数の合計は2321枚に上っていた。文書の写真だけでも1500枚は越えているはず。…

Mnemosyne 途中経過

ようやく自分の担当分パネル21枚について解説を書き終わる。最後の2枚、パネル78と79で大団円。とくにユダヤ人迫害と聖体の関係をめぐるパネル79では、裏テーマとして「ムッソリーニのイコノロジー」とのつながりを発見する。まだまだ越すべき山は数多く、…

Basel, Kleinhüningen, Kreuzlingen

Gilbert Clavelについてのアーカイヴ調査のためバーゼルに行く予定。未来派の一員としてわずかに知られている程度だろうが、バーゼルの絹染色業で財をなした一族の出身。ドイツとの国境に近いクラインヒューニンゲンにはこの一族の屋敷が残っている。ジルベ…

雑誌「fold」創刊記念トークイベント成功裡に終了

お終いまでほぼ満員だったのではないでしょうか。皆さん、お疲れさまでした。三ヶ月で雑誌の製作とこれだけの内容のイベントを実現したのはまったく天晴れだと思います。ゲストのお話からもいろいろなアイディアを得ましたが、今回のイベントが成功したとい…

ユニクロ・カレンダー

これも模型化された世界。クリック拡大して音楽付きでどうぞ。

代々木上原

行き倒れたように眠る。起きるか?・・・・・・挫けた・・・・・・

群島

この記事についてひと言。今福龍太氏の『群島-世界論』(岩波書店)については読売新聞に書評を書いた。ただし、ある齟齬を感じていることもそれ以前に記している。そこにも書いた通り、この書物で記憶にとどめるべきは、奴隷船から「廃棄」された黒人奴隷の…

世田谷の亜熱帯

SIGMA DP2で撮影。まだ、まったく使いこなせていない。AFなのにピントが外れるのも愛嬌か。けれど、何でもそれなりに撮れてしまうことにどこか倦んでいたのだから、これでいいのだ。独特なイメージセンサーゆえの「切れのいい」画像。安直なデジカメに慣れき…

周期的同時多発性

必要があって1990年代半ばからのメールを見返す。1999年から2000年にかけて、大学の組織編成などに忙殺され、翻弄されていたことを思い出す。2002年にカッチャーリ氏を招聘した計画には、当初、リベスキンド氏も含まれていた。折り合いがつかずに立ち消えと…

本郷・不忍・弁才天

亀の甲羅干し。本がかなり届く。豪華本の体裁のイメージ論叢と始祖鳥についての決定版(たぶん)。

fold公式サイト

が公開されておりました。こちら。イベントも告知されています。

実景のミニチュア

2008年日本ダービー By TANAKA JunTilt-shift style photos by TiltShiftMaker

創刊記念イベント「un-fold vol.1」開催

詳しくはコマプレスの記事を。時をめくる雑誌「fold」の創刊を記念いたしまして、7月25日(土)の18:00〜20:00、東京大学駒場キャンパス18号館ホールにて、ゲストに編集者/クリエイティブ・ディレクター/京都造形大学教授/「G/P gallery」代表(他)の…

博士論文公開審査(平倉圭さん)

一週間後に迫りました。日時:2009年6月27日(土)14:00(定刻開始) 場所:東京大学駒場キャンパス 18号館4階 コラボレーションルーム3 審査論文執筆者・題目:平倉 圭 「ジャン=リュック・ゴダール論──編集/ミキシングによる思考」審査委員(順不同)…

土星の環

<土星の輪>15年ぶり「消失」6月20日10時51分配信 毎日新聞 土星の輪が見えなくなる「消失現象」が約15年ぶりに起こる。地球から見て輪が真横に位置するためで、しし座の方向にある土星の輪が、次第に細くなる様子が観察できる。 国立天文台(東京都三…

鰭崎英朋

春昼後刻 浪よ嵐よ 英朋画『新小説』明治39年12月号 絵葉書二葉「然(さ)らば、といつて、土手の下で、分れ際に、やゝ遠ざかつて、見返つた時──其紫の深張を帯のあたりで横にして、少し打傾いて、黒髪の頭(かしら)おもげに見送つて居た姿を忘れぬ。どんな…

「国際交流の作法」

以前にも触れた憲さんのブログ。しばらく見ないうちに長い記事がずいぶん増えていた。