群島

この記事についてひと言。

今福龍太氏の『群島-世界論』(岩波書店)については読売新聞に書評を書いた。
ただし、ある齟齬を感じていることもそれ以前に記している
そこにも書いた通り、この書物で記憶にとどめるべきは、奴隷船から「廃棄」された黒人奴隷の骨が珊瑚と一体化した白い海底の光景だろう。

しかし、新聞書評では今福氏のヴィジョンを簡潔に肯定したいと思った。
そして、
詩的で繊細な著者の文体が分厚い書物という形で「世界」を出現させたことを、今もはっきりと支持している。