シンポジウム

事業仕分けの話とか、当日、いろいろ付け足しを考えていたのですが、時間切れでした。
戦うべきは反知性主義。だから、啓蒙も必要なので、短期的戦略としては「メディアの戦争」に参戦することも確かにありうる選択肢かもしれない。
けれど、そこで引き合いに出されるのが新哲学派だとすると、先日の蓮實+浅田対談ではないが、「死ぬために書く」という、それこそ殺し文句のほうがはるかに切実に思える。

「聞くこと」という臨床の知と「聞く耳持たぬ者にも聞かせる」という啓蒙の両者が必要なのだろう。
言葉の通じぬ者に向けて語ること、言葉もたぬ者の言葉を。
言葉なき者の語りを聞くこと。敗者に耳傾けること。
だから、同時代のためにのみ書くのではない。
死者とともに、あるいは、生まれざる者とともに書くこと。