2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧
三中信宏さんの『分類思考の世界』を読書中。いつもながら豊富な情報量。「種」は存在する(しない)という形而上学的問題、というよりも、その問題を解消してしまう思考の転回は、さまざまな分野に通じるものだと思う。その三中さんの「日録」に ◆「残響録…
書誌情報は田中純「書評:互盛央『フェルディナン・ド・ソシュール』」、「読売新聞」2009年9月27日付朝刊。 まったく関係ないけれど、「みんなのこたつ」という作品をめぐって、「こたつ問題」が議論されていることを昨日知った。
彼は誰時にひらひらと、奇妙な様子で飛ぶ姿を、いくつか眼にすることがあった。離れては近づき、近づいては離れて、不規則に、そして暗闇に紛れる。あれこれと鬱屈の種はつきないが、埒が開かないことには結着をつけ、目の前の仕事を一つずつ片づけるしかな…
備忘のため。Lorenz Jäger: Die schöne Kunst, das Schicksal zu lesen: Kleines Brevier der Astrologie. Springe: zu Klampen Verlag, 2009. Ulrich Raulff: Kreis ohne Meister: Stefan Georges Nachleben. Eine abgründige Geschichte. München: C.H. Be…
門林岳史氏の著書『ホワッチャドゥーイン、マーシャル・マクルーハン?--感性論的メディア論』(NTT出版)が刊行されました。推薦文を書きました。
書誌情報は田中純「ヴァールブルクのカード占い」、『図書』第728号(2009年10月号)、岩波書店、2009年、16〜20頁。
書誌情報は田中純「書評:『太古の光景』」、「読売新聞」2009年9月13日付朝刊。
チューリッヒに一泊して帰国。バーゼル市文書館ではデジカメによる資料の写真撮影が認められており、手紙や日記などをひたすら撮る。GRDIIIの優れた接写機能が役に立った。撮影枚数の合計は2321枚に上っていた。文書の写真だけでも1500枚は越えているはず。…
ようやく自分の担当分パネル21枚について解説を書き終わる。最後の2枚、パネル78と79で大団円。とくにユダヤ人迫害と聖体の関係をめぐるパネル79では、裏テーマとして「ムッソリーニのイコノロジー」とのつながりを発見する。まだまだ越すべき山は数多く、…
書誌情報は田中純「書評:『ヤシガラ椀の外へ』」、「読売新聞」2009年9月6日付朝刊。著者が中国に生まれたアイルランド人(ただし、いわゆる「生粋の」ではない)であり、アメリカでインドネシアを中心とした東南アジアを研究してきたという経歴が、本書に…
Gilbert Clavelについてのアーカイヴ調査のためバーゼルに行く予定。未来派の一員としてわずかに知られている程度だろうが、バーゼルの絹染色業で財をなした一族の出身。ドイツとの国境に近いクラインヒューニンゲンにはこの一族の屋敷が残っている。ジルベ…
『UP』9月号に寄稿しました。連載「イメージの記憶」の第17回です。 書誌情報は田中純「摩滅の博物誌──W・G・ゼーバルトと古写真の光」、『UP』443号(2009年9月号)、東京大学出版会、2009年、36〜41頁。