鰭崎英朋

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春昼後刻 浪よ嵐よ 英朋画
『新小説』明治39年12月号 絵葉書二葉

「然(さ)らば、といつて、土手の下で、分れ際に、やゝ遠ざかつて、見返つた時──其紫の深張を帯のあたりで横にして、少し打傾いて、黒髪の頭(かしら)おもげに見送つて居た姿を忘れぬ。どんなに潮(うしほ)に乱れたらう。」

眼にする機会も稀な図版であることを勘案し画像を掲げる。