『分類思考の世界』

三中信宏さんの『分類思考の世界』を読書中。いつもながら豊富な情報量。

「種」は存在する(しない)という形而上学的問題、というよりも、その問題を解消してしまう思考の転回は、さまざまな分野に通じるものだと思う。

その三中さんの「日録」に


◆「残響録」の開始 ---- 『分類思考の世界』のブツが書店に並び,新聞広告もすでに打たれている.そろそろ,この本の受容のされ方を拾い集める作業を始めないといけないか.前著『系統樹思考の世界』の「反響録」は,けっきょく出版以来3年あまりも百回以上にわたって断続的に続けた.その結果,受容の「密度関数」を大まかに把握することができたように思う.ひとつひとつの感想や書評はときとしてエキセントリックなものも含まれるので,著者が個別に一喜一憂する必要はまったくない.全体としての趨勢がむしろ重要だろう.ということで,ぽつぽつと「残響録」のアイテムを収拾し始めました.

とあり、「ひとつひとつの感想や書評はときとしてエキセントリックなものも含まれるので,著者が個別に一喜一憂する必要はまったくない.全体としての趨勢がむしろ重要だろう」というところで納得。

でも、凡夫の身では、なかなかここまで達観できません。しかし、この境地にいたるためにも「残響」を記録すべきなのかもしれないとも思う。